井口打て井口打てラララ 頼むぞ井口

 

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           初登場時から控えめな印象の強いキャラクターではあった。

                 引用元:私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

 

現在連載中の私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(わたモテ)はキャラクターの数が増えるにつれて話のテーマが多岐にわたるようになり、以前では考えられなかったことですが、主人公のもこっちが一切関わらない話も珍しくなくなってきました。

その複数あるテーマの中の一つに『智貴の女性関係』というものがあります。現在のわたモテの男性キャラは智貴以外にも清田君、和田君、柿沼君、かっくんといった面々の出番も増えてきましたが、初期から中期にかけては智貴が唯一の男性キャラと言っても過言ではないほどでした。(たま~に初芝君が出てはいましたが。)

そんな貴重な男性メインキャラである智貴ですから、『男女の関係』という漫画においてはオイシイ題材も必然的に智貴が主体となっています。(最近はちょっとだけ清田君と和田君、かっくんもこの題材に絡みだしてはいますが。)

では、智貴と女性キャラの絡みを振り返ってみるとまず挙げられるのが、こみさんこと小宮山琴美でしょう。基本的に真面目で常識人な彼女ですが、千葉ロッテマリーンズと智貴が絡むとなると話は別で、この二つに関しては超ド級のマニアといっても過言ではありません。そもそも物語への登場のきっかけが智貴との関係性によるものでしたから、小宮山琴美というキャラクター性と智貴の存在は不断の関係にあると言えるでしょう。

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      他人との関係においてこの様な冷静な考えをもっているのが、こみさんの強みだ。

                   引用元:私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

 

こみさんに次いで智貴との関係性が深いキャラというと吉田さんこと吉田茉咲が挙げられるでしょう。劇中において智貴と関係するようになったのは最近ですが、他のキャラには無い要素である『ラッキースケベ&性的に初心』の二つを活かして智貴との関係を一気に縮めています。ヤンキーキャラということで他のキャラより智貴への接近の仕方が大胆というのも大きな武器ですね。

もう一人挙げるとすればサチこと美馬サチ。智貴と関係するようになったのは直近のことですが、黒木一族お馴染みの『あの』スペースで食事を共にするというのは、これまた他のキャラには無かった武器でしょう。

さて、以上三名の智貴との関係性を構築しているキャラクターを紹介しましたが、わたモテを読んでおられる方ならもう一人智貴と関係が近いキャラクターがいることをご存知でしょう。それこそが、ここまでダラダラ書いてきた文章の本題である井口さんこと井口朱里です。一応説明しておきますと井口さんとは智貴と中学時代から同校、同学年の女性であり、容姿端麗・頭脳明晰(知力はMaxの5なのだ。)で、初登場の喪25の時点で智貴に明確な好意を持っており、智貴への好意という点では他のどのキャラよりも断トツで早く描かれているという存在です。(こみさんが智貴への好意を初めて明らかにしたのは喪46。)

 

この井口さん、本編をよく読むと上記した他の女性陣とは智貴事情が異なるように感じます。何故なら井口さんというキャラクター性は、一貫して『智貴との関係性』のみによって成立していると思われるからです。これがどういうことかと言うと、例えば小宮山さんの場合、智貴との関係性を排除したとしても『もこっち・優ちゃんとの中学時代から続く友情』、『もこっちに対する参謀的立ち位置』、『千葉ロッテマリーンズの熱狂的ファン』、『高校入学以降の伊藤さんとの友情』など智貴以外でも話の主題になれる要素が複数あります。

これは吉田さんにしても同様で『杏奈・麗奈とのヤンキーグループ』、『そこに絡む二木さん』、『真子から片思いの感情を向けられている』など智貴が関係せずともこれらの要素で話が作れます。サチに関しては言うまでも無く、現状ではキバ子やノリ・マキとの関係性の方が主題でしょう。

で、井口さんのことですが、井口さんって初登場時の黒木家にプリントを持ってきた時(喪25)から現在に至るまで、話の主題がほぼ全て『智貴との関係性』で占められています。智貴が関係せずとも話が作れるこみさんや吉田さんとは違い、井口さんの出番は智貴との関係性をどう描くか、という一点に絞られています。

一応、井口さんはなんやかんやあってこみさんと仲良くなり、先輩後輩という関係性は築けています。(もこっちと平沢さんも先輩後輩関係ですが、一学年違いの関係性となるとこみさん井口さんくらいなものです。)しかし、このこみさんと交流するようになったのも智貴との関係を巡ってのことがきっかけでした。

この様に井口朱里というキャラクター性は智貴と非常に密接な関係にあるのですが(実際に劇中で智貴と関係が近いかどうかというのは置いといて。)、肝心の本編の方では井口さんと智貴の関係はどうにも目立ちません。これは井口さん自体が、主人公のもこっちと直接的に絡む存在ではなく、もこっち達メインキャラより一学年下であり、話に絡ませにくいということもあるでしょう。また、ライバルとなる女性陣は出番が多く、性格的にも個性が強い(井口さんは良くも悪くも性格がまとも過ぎる。)というのも関係しているでしょう。

もこっちを除けば女性陣の中で智貴との関係が最も古く、そのキャラクター性においても智貴が最も大きな要素を占めていながら、肝心の智貴にはいまいち興味を持たれていない………なんとも井口さんというのは不憫なキャラクターだなぁと以前から思っていました。

しかし、それゆえに最新話(喪199後編)には非常に期待が高まったと言いますか、ここにきてやっと井口さんと智貴が、劇中において距離が縮まる展開がやってきたのです。いつもいらんことばかりしている紗弥加ですが、これに関してはよくやった!としか言いようがありません。井口さんって真面目で大人しいのは良いのですが、それは奥手ということでもあり、自分から智貴との距離を縮めるようなことはしないでしょう。その為にも周囲が少々強引であろうと井口さんの背中を押す必要があるのですが、その点、今回の紗弥加は良くやったなと。(それはそうと他人の恋路を応援するのもいいけど、自分が中村君と距離を縮めなくていいのか?)

正直、これから井口さんと智貴の関係性が発展したとしても二人が恋人になるようなことはまず無いと思います。(仮にそうなった場合、こみさんの立場が…)ただ、どういう結末になったとしても井口さんには自分の想いを余すことなく智貴に伝えて、高校生活に悔いを残してほしくないですね。なんたって智貴との関係性においてはこの漫画で一番の先輩なんですから。

 

 

 

 

あと元ネタ的なことをいえばあなたはこの漫画の『監督』なのだから、みんなを率いるくらいの勢いで頑張ってほしい…

 

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