キレキレとはあの時の宮迫のための言葉だった。

今更ながらですが、お笑い芸人コンビの雨上がり決死隊が正式に解散していたことを知りました。確かに宮迫氏(以下あえて呼び捨てさせていただきます。)の行ったことは批判されるべきですし、現在の反社会勢力を強く排除する流れに逆行する行為でもあったでしょう。

しかし、そうだとしても宮迫という芸人が表舞台から姿を消してしまったのは残念、というより『惜しい』と思えてなりません。あの人は惜しいと思わせるだけの才能を発揮していたことは間違いないからです。

あれは2000年前半頃のダウンタウンガキの使いやあらへんで!だったと思いますが、当時のガキで伝説の企画として浜ちゃんが田中(ココリコ)にマジギレドッキリというものがありました。(浜ちゃんの演技力スゴ過ぎ。)

その企画からしばらくして今度は山ちゃん(山崎邦正)が、自分も浜ちゃんみたいな強権的な芸を見せつけて後輩に睨みを利かせたい!と、浜ちゃんのマジギレドッキリを再現しようとする回がありました。その際にバドミントン(当時のガキで企画の前振りといえばバドミントンだった。)の仕切り役として呼ばれたのが、当時まだ若手だった雨上がり決死隊の二人でした。

そこで宮迫はもう本当にキレッキレのキレキレとでも呼びたくなる仕切りを披露しており、その放送を見た自分は「うわぁ、雨上がり決死隊ってこんなにスゲェんだ!」と強烈な印象を受けました。(その回で宮迫に完全に見せ場を取られた山ちゃんでしたが、それでもラストのグダグダな一言で笑いをとっていたのは流石でしたw)

また、宮迫は俳優としても非凡な才能を見せており、私の大好きな邦画『岸和田少年愚連隊』でも、ヤクザにすら成れないチンピラの悲哀を見事に演じておりました。これはある人が言っていたことですが、「お笑い芸人のことはよく知らなかったので岸和田少年愚連隊の宮迫を見てこんなに良い若手俳優が出てきたんだ。」と思われたそうです。

このように笑いでも演技でも非凡な才能を見せていただけに表舞台から姿を消したことは大変『惜しい』と思います。