蒼き流星SPTレイズナー 第11話『地球の艦が来た!』

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※今回もネタバレしています。

 

絶体絶命の状況を危うく(グラドスの都合で)回避したエイジたちですが、そこに朗報が。火星に接近しているアメリカ軍の定期輸送船アストロホークⅡ号と交信することが出来ました。

エリザベスが代表して現在の状況を手短に説明しますが、米軍側にイマイチ危機感が伝わっていません。直接的な被害を受けたビル達、国連職員ですらグラドスという異星人の存在を信じるのに時間がかかったのですから、無理もないとは思いますが、それだけでなく、エリザベスは死ぬほど失礼なセクハラ発言まで受けています。

かつてボブもアンナにセクハラ(というか下ネタギャグ)をかましていましたが、エリザベスに対しては敬意を払って接していたことを思うと人種が違うなぁ~という気がしますね。

カルラ指揮下のSPT部隊が、アストロホーク号と船長であるダニー少佐が乗り込んだシャトルを包囲しますが、あくまで目的は地球側兵器の情報収集です、ゲイルにしてもグラドス側の方が、圧倒的に科学力が優れているのはわかっているでしょうが、今後の地球侵攻計画にも活かす目的があるのでしょう。

地球側に大した武装も無いことが分かったことでカルラ指揮下のダル軍曹が、今すぐ攻撃を開始することを進言しますが、カルラはあくまで情報収集が目的だとして却下します。が、ダル軍曹は功を焦ったのか、カルラの制止を無視して単独で攻撃を開始します。(どうもカルラは部下に舐められている描写が多いですね…)

米軍側も反撃しますが、搭載されているレーザー砲もミサイルもグラドスの基準からすれば旧式のようで大した脅威でも無いようです。が、そこにエイジたちレイズナーが割って入り、ダル軍曹のドトールを撹乱し、注意が逸れたタイミングで手動誘導した米軍側のミサイルが、ドトールのキャノピーに直撃し、ドトールは撃破されます。やはり地球側の武力も全くかなわないわけではなく、条件さえ揃えばある程度なら戦えるようです。しかし、それゆえにグラドスは地球人の宇宙進出に危機感を抱いているのでしょう。前にも述べましたが、現時点でさえ多少はグラドス側と戦えるのにもしグラドスの技術が地球側に流出したら……

部下を殺されたカルラは怒りに燃え、総攻撃を開始しようとしますが、そこに再びゲイルからの帰還命令が。しぶしぶ指示に従うカルラですが、部下に舐められていても仇を討とうとするなど、どうも不憫な姿が目立ちます。

と、エイジたちはそのまま宙域に留まりますが、当然というかなんというか米軍から攻撃を受けてしまいます。まぁ米軍からすればエイジたちのSPTが味方だなんて分かりませんから、仕方ないことだと思います。(しかしエイジ達が出撃する前に敵だと思われて攻撃されるんじゃないか、というアーサーの心配が的中しています。)

なんとかグラドスの攻撃を撃退した米軍ですが、これはエイジたちのサポートがあり、さらにグラドス側も一機だけが突っ走ってしまったので戦えただけであり、これをもってグラドスに勝てたなど到底言えません、しかし米軍側は勝ったという事実に舞い上がてしまい…

 

エリザベス達が潜む無人観測基地に船長であるダニー少佐が、シャトルで降下してきますが、先に米ソの基地が壊滅しているのを見ているからなのか、不穏な空気をプンプン振りまきながら、エリザベス達の基にやってきます。(それにしてもいかにも郷里大輔!って感じのキャラですよね、ダニー少佐。)

そしてエイジと対面するなり拳銃を突きつけてエイジを捕虜にしようとします。……まぁこれに関してはビル達、国連職員も当初、同じことをしようとしましたから、やむを得ないと思いますが、CCCのメンバーにも高圧的に接し、エイジを拘束するよう命じるなどしたためシモーヌ達からも強い反発を受けてしまいます。

アンナの様な最年少者に対しても誠意を持って接していた国連職員たちとは対照的です。

エイジにしても今、アストロホーク号に乗ればグラドスの攻撃を受けて容易に死んでしまうと忠告します。

 

エイジを捕虜にするなら自分達は助けてもらわなくてもいい、と毅然と意思表示するCCCのメンバーたち。ただしアーサーを別にしてですが…

エイジを守ろうとしないアーサーに冷たい視線を向けるシモーヌですが、アーサーはあくまでダニー少佐の船に乗って地球に帰ろうと他のメンバーを説得します。エリザベスもダニー少佐の船に乗るようCCCのメンバーを促しますが、彼らはエイジの元から離れません。ここだけ見るとアーサーが薄情なように思えますが、アーサーだってエイジが心配でないわけはありません。しかし、これが最初で最後の救出のチャンスかもしれないのです。エイジには悪いけど自分達が助かることを優先しようとするのは何らおかしなことではありません。エリザベスにしてもCCCのメンバーを無事地球に送り届けることが、最大の目的なのですから、エイジへの信頼は別にしてもこのチャンスを逃す手はありません。

しかし、結局CCCのメンバーは動こうとせず、ダニー少佐のシャトルは飛び立ってしまいます。アーサーの慟哭を残して…

 

 

ここまでレイズナーを視聴してきて思うのですが、アーサーってどのウェブサイトでも『情けない』とか『頼りない』という評価がされていますが、そうかなぁ?と私は思います。アーサーはあくまでSPTの操縦のような特殊技能に向いていないだけで、他のシーンでは情報収集その他で一番積極性があります。エリザベスにしてもなんやかんやでアーサーを最年長者として頼りにしていると思われるシーンも多いですし、決してヘタれなどでは無いと思うのですが…

それに前回の「SPTの技術が未熟なのに無茶しちゃマズい」にせよ、今回のエイジ達への危惧にせよアーサーが言ったことって現実になることが多いんですよね。それも冷静な判断が出来ているからこそと思うのですが。まぁ『ロボットアニメ』という視点から見ればアーサーは何もしていないですから、評価が悪くなるのは仕方ないとは思います。

というわけでアーサーヘタレ説に対しては声を大にして否!と言わさせていただきます。